※大変ご好評頂きありがとう御座いました。こちらの特別メニューは、11月末を持ちまして終了とさせて頂きました。
横浜開港のきっかけをつくったペリー提督。嘉永7(1854年)3月、レストラン・スカンディヤのあるほぼ同じ場所に設けられた応接所で日米和親条約が結ばれました。提督は江戸幕府の要人約70人を招き盛大な艦上パーティを開きました。用意周到な提督は日本側をもてなすために牛、豚、羊、七面鳥、家鴨、鶏などを船内で飼育して運び、パリ仕込みのコックまで乗船させていました。このコックが一週間昼夜をかけて豪華な料理をつくりテーブルに飾りました。サムライたちがいままで目にした事もない料理でした。ゴージャスな出来映えに提督は「ニューヨークのデルモニコも褒めるであろう」(The
PersonalbJournal of C・Perry The Japan Expendition1852-1854 Roger Pineu編)と大満足でした。
さてそのデルモニコとは……。
1837年8月(ペリー来航の16年前)、ニューヨークのウイリアム通りに開店した4階建ての当時全米一の高級レストランのことで、提督も常連客だったのでしょう。名物料理は「デルモニコ・ステーキ」。アメリカのレストランではじめてテーブルクロスを使い、パーティ会場や正餐特別個室、レディース・ディナー、婦人レジ係りを採用し、アメリカ人好みの高級料理を工夫するなど初めてづくしのレストランでした。横浜開港150周年を祝い開港ゆかりの地にあるレストラン・スカンディヤは、デルモニコのレシピ80種の中から特選した料理を“ペリー提督料理”と名付けて復元しました。
(横浜郷土研究会副会長 生出恵哉) |